乾電池として利用されるアルカリ電池とマンガン電池を簡単に説明したいと思います。
両方とも公称電圧は1.5Vです。
特性を知ったうえで適切な使用方法を知っておくことが大事です。
マンガン電池
1.炭素棒(プラス極)
2.亜鉛缶(マイナス極)
3.セパレーター
4.正極材料(二酸化マンガンと塩化亜鉛を混合したもの)
中心に集電棒として炭素棒があります。これがプラス極になります。
炭素棒の周りには二酸化マンガン(正極材料)と電解液の塩化亜鉛を混合したものを詰めてあります。
電池の容器になる亜鉛缶はマイナス極の働きを持ちます。
正極と負極が短絡しないようにセパレーターで仕切られています。
①亜鉛缶から亜鉛イオンが溶け出す。
②亜鉛缶に残った自由電子が回路を通ってプラス極へ到達する。
③プラス極から炭素棒を通過して自由電子が電解液へ移動
④二酸化マンガンが電子を受け取る
電子がマイナス極からプラス極に移動するので電流が流れます。
マンガン電池は休ませると電圧が回復する性質があります。
だだ比較的パワーが弱いので大きな負荷には向いていません。
低電圧で使用する時計や電卓、リモコンなどの使用にむいています。
また負極として亜鉛缶を用いているので缶の厚みが反応により薄くなっていきます。
長時間の放電により穴が開く恐れがあるので、長期間使わない場合は外しておく方が
安全です。
アルカリ電池
1.集電棒(マイナス極)
2.二酸化マンガン(プラス極)
3.セパレーター
4.亜鉛と水酸化カリウムの合剤
正極材料に二酸化マンガン、負極に亜鉛と電解液に水酸化カリウムを使用しています。
マンガン電池と使用材料はほぼ同じですが、マイナス極をプラス極材料で覆うといった
構造は正反対になります。
①合材の中のイオン化した亜鉛が自由電子を放出する
②自由電子は集電棒から回路に流れる
③電子がプラス極に到達する
④二酸化マンガンが電子を受け取る
電子がマイナス極からプラス極に移動するので電流が流れます。
アルカリ電池は短時間に大出力を取り出すことができるので
カメラのフラッシュやラジコンのモーターの駆動等に適しています。
また自然放電が少なく長期間の保存に向いています。
しかし強いアルカリ性の水酸化カリウムを電解液として使用しているので
液漏れ時は大変危険なので注意して処置する必要があります。
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