油圧回路の作動油の特性について【なぜ油を使うのか?】

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油圧回路
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作動油は油圧回路に満たされていてエネルギーを伝える媒体として働きます。
同時に油圧回路を保護する役目も担っています。

・防錆
・潤滑
・密閉
・冷却

上記、4点はエネルギーの媒体以外の重要な働きです。
これらの働きが失われるとアクチュエーターの磨耗など各部の劣化が進行します。

液体の非圧縮性と気体の圧縮性【油を利用する理由】
大きな力を取り出すときに流体として油を使う理由が非圧縮性です。 また油は防錆・潤滑などの作用も持ちます。
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作動油の条件

  • 粘度が適正であること
  • 温度が変化しても粘度の変化が少ないこと
  • 乳化しにくいこと(水分と分離しやすい)
  • 回路内を潤滑し、防錆すること
  • 酸化しにくいこと(化学的安定性が高いこと)
  • 消泡性が高いこと
  • 難燃性
  • 非圧縮性であること

粘度

粘度が低いほどサラサラし、高いとドロッとした性状になります。

粘度は油圧回路に大きな影響を及ぼします。

粘度が高いとポンプの吸い込み抵抗が増加し効率が低下したり(固い油は吸い込みにくい)、キャビテーションが起こりやすくなります。

粘度が低いと油圧回路のシール性が悪くなり(油膜が落ちやすい)、
機器の内部リークが増大したり外部への油漏れの要因になります。
油膜の保持性が悪いと摺動部の潤滑が悪くなったり摩耗の原因にもなります。

粘度は温度によって変化していきます。
始業時及び寒冷時の温度が低い段階では粘度は高いですが、
作業中は温度が上がっていきます。
周囲の温度が高温環境であればそれも原因となります。

油圧回路内の温度が上がる原因

仕事を行う作動油は高圧のエネルギーを持っています。

このエネルギーはアクチュエーターでの仕事に必要なエネルギーですが
エネルギー保存の法則によって熱に変換される場面があります。

 

・リリーフ弁
回路内の圧力が高くなりすぎた場合に回路を開いて圧力を開放します。
この時に圧力エネルギーを熱エネルギーに変換することで
圧力を下げています。

・内部リーク
アクチュエーターやポンプなどは基本的にシールされていますが
摺動部のわずかな隙間から油は漏れています。
加圧(高圧)側から低圧側へ油が漏れるときに圧力が熱エネルギーに変換されて温度が上がっていきます。

消泡性

作動油タンク内や回路内に発生した気泡を速やかに除去する成分を添加してあります。

回路中の気泡はキャビテーションの原因になったり、異常音および振動の原因になるので
できるだけ取り除くことが望ましいです。

潤滑性

油圧ポンプや油圧モーター、シリンダー内部の金属同士が接触しながら動く部分で、
直接金属同士が接触すると磨耗が進行します。

それを防ぐ役割が作動油にはあります。
機器内を満たす作動油で同時に潤滑もおこなっています。

油の交換後、新品のポンプを取り付けたあとはポンプ内の油が空になって(あるいは減少)
いるので注油口から油いれて内部を満たしておくことが必要です。

 

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