鉄鋼材料は鉄を主成分として、炭素・ケイ素・マンガン・りん・硫黄の
5元素を添加してあります。
添加された元素によって特性が変化します。
炭素含有量
炭素は特に重要な添加物で硬さや粘り強さ(じん性)を大きく左右します。
炭素含有量が0.006%以下を純鉄、0.006%を越えているものを鋼と分類されます。
鉄鋼材料の多くは鋼に分類されます。
炭素量は最大2%程度でこれを越えるものは鋳鉄とされます。
炭素が多く含まれると硬くなりますが粘り強さが減少します。
炭素が少なければ硬度は減少しますが粘り強い素材になります。
炭素以外の含有量
ケイ素やマンガンは有害物質の除去を目的に精製時に添加されます。
りんは低温で脆くなる性質(低温脆性)、硫黄は高温で脆くなる(高温脆性)が
あるので含有量はできるだけ少なくします。
しかし硫黄は鉄鋼材料の加工をしやすくさせる働きがあるので硫黄を意図的に
添加した快削鋼も存在します。
その他の添加物
クロム・モリブデン・タングステン・バナジウム・ニッケル・コバルト・ボロン
チタンなどの合金元素を添加し耐摩耗性、じん性、耐食性、耐熱性を向上させた
ものもあります。
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