油圧回路で使用される作動油を液体の性質の面から考えてみたいと思います。
非圧縮性流体の特性が油圧回路を利用するうえで大きな効果を発揮します。
油圧装置の構成要素
油圧回路の構成要素とメリット、デメリット説明します。
非圧縮性流体
作動油を満たした密閉したシリンダーのピストンに外部から力を与えてみます。
上から下に押し込んだ時にシリンダーはほとんど動きません。
内部の作動油の圧力が上昇します。
逆に引っ張った場合でもシリンダーはほどんど動きません。
内部の作動油の圧力が減少します。
共に内部の圧力の変化はありますが内部の体積はほどんど変化しません。
作動油などの液体はほとんど体積変化のない非圧縮性流体です。
圧縮性流体
シリンダーの内部を空気で満たした場合
シリンダーを上から押すと沈み込みます。
シリンダーを引っ張ると比較的簡単に伸ばせます。
内部の圧力の変化は発生していますが、液体と異なるのは気体は容易に
体積の変化が起こります。
これを圧縮性流体といいます。
重量物を持ち上げるリフトの場合
重い負荷の場合では圧縮性の流体の場合では内部の気体が圧縮されるだけで伸びなかったり、急激に負荷が増加した場合などシリンダーが急に沈み込むなどの不具合が起こる可能性があります。
また細かい位置決めなどをしようと小さい動きをさせようとすると跳ねるような挙動が起こってしまいます。
非圧縮性の液体では体積の変化がほぼないため、このような現象が起こりづらく大きな力を利用するのに向いています。
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油圧回路の書籍ではないですが全ページカラーで分かりやすいイラストになっていて
油圧回路のしくみ・原理を理解をする際にとてもいいと思います。
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